動画技術研究所

趣味の映画製作、仕事の動画コンテンツ制作関連の記事を書いていきます

自分史の執筆を長く楽しみたいの?

長文の執筆は素人には困難

自分史を作る時にネックになるのは、

  • 物書きでもない人
  • 趣味で小説を書くようなこともない人
  • 日記を書くというような習慣もない人

が、エピソードが満載された、読んで面白い自分史が、いきなり書けるのかということです。

 

自分史の生涯学習のクラスは、地元の公共施設の中で宣伝されていたりして、一定の人気があります。

「自分史を書きたい人」が集まって、講師に書き方を指導してもらうわけですが、正直言って、最後まで自分史を書き上げる人は1割もいないと思います。

 

「面白そうだ。やってみよう」と思って書き始めて、すぐに飽きてやめてしまう人が9割でしょう。

「文章を書く」というのは紙と鉛筆があればできます。

しかし、やはり執筆は難しい作業です。

特に日本では、「文章の書き方」は、ちゃんとした教育がされていません。

どうやったらエピソードを次々と出して、文章にすればいいか、という訓練をしていないんです。

 

ですから、自分史のような長い文章を書くことは、ほとんど特殊技能と言っていいぐらい難しい事です。

いくら書き方を教わったとしても、なかなか書けるものではありません。

 

書き上げることが難しいのは分かってますから、教える側も、「まあ、のんびりいきましょうよ」「焦ることはないから納得のいくまでゆっくり少しずつ書いていけばいいんです」というような言い方をします。

 

けれども、やはりこういう活動というのは、成果がないとやる気が持続しないんです。

結局、やりかけで終わってしまうでしょう。

 

そもそも、「自分史を作ってみたい」と思った時、「その作業自体をのんびり楽しむ余裕は必要ですか?」ということです。

 

自分史を書く作業は楽しいかもしれない。

でも、できる限り短期間で終わらせて、もっと楽しみたかったら、また別のものを書けばいいと思いませんか?

自分史を早く完成させる工夫

創作物は、完成させなければ、無いのと同じです。

「9割方完成している」という原稿があったとしても、完成しなければ人に見せることもできません。

その労力に見合った「満足感」は得られないんです。

 

ですから、できるだけ早く完成させる「工夫」が大切になってきます。

具体的に自分史の場合はどうするかというと、私からの提案があります。

「まずは映像版を作りましょう」ということです。

映像を利用した裏技

映像版と言っても、そんなにレベルの高いものではありません。

据え置きのカメラで自分自身を撮影して、用意した質問に対して、「インタビューで答えている」というような想定でビデオ撮影してしまうということです。

これをご自宅で撮影するんです。

 

誰もいないのに人に喋っている、というような状況がバカバカしいと思うかもしれません。

けれども、これをやることによって、「映像版の自分史」が非常に短期間で完成します。

 

例えば、質問事項を50個、つまり50のエピソードを用意するとします。

それについて、自分の記憶を元にそのエピソード披露する。

二日間に渡って、合計8時間ぐらい喋ったとしましょう。

あとはビデオ業者なり、ビデオの編集ができる人に編集を依頼してまとめます。

ご自分の作業としては、8時間の撮影で自分史の材料が揃うわけです。

 

全く同じ内容のエピソードを、自分史という「文章」で書こうとした時に、8時間でかけますか?

一か月かかっても多分書けないでしょう。

半年かかっても無理だと思います。

コツコツ書いても、1年ぐらいかかるんじゃないかと思います。

 

1年もコツコツと作業を進める根気があるならともかく、9割の人にはそんな根気はありませんから、途中で飽きてしまいます。

ところが、1日2日だけ、一生懸命喋れば、その映像を元にして「自分史の映像版」が出来上がります。

映像を見ながら文章に書き起こすのは楽

映像は、そのまま知り合いや家族に見せることもできますし、次の作業として、その映像版で話している内容を元に、「文章の自分史」を書くこともできるわけです。

やってみると分かりますが、「ゼロから文章を書く」のと、「話している音声を元に文章にする」のとでは、手間が全然違います。

 

ゼロから文章を書こうとすると、

  • 何を書こうかな
  • どういう順番で書こうかな
  • どういう表現にしようかな

という、いろいろな要素を考えながら書こうとするので、手が止まるんです。

 

ところが音声を元に文章にする時は、「何を書こうか」ということを考えなくていいんです。

とにかく、「どう表現するか」だけを考えればいいわけですから、労力が非常に小さい。

 

例えば、私なら、その音声をまず「音声入力のソフト」を使って機械的に文章にしてしまいます。

そして、その書き出された文章を手直ししながら、読みやすい文章に書き換えていく。

これが一番早いと思います。

 

そういう手を使わなかったとしても、文章を書くのが苦手な人は、「映像版の自分史」を文章を書くのが得意な人に渡して、文字に起こしてもらえばいいわけです。

文章にしたのは別人ですが、話している内容は、「あなたのエピソード」ですから、もちろん、「あなたの自分史」が完成します。

 

今回は、

自分史を書く時間をのんびりと楽しむのが目的ですか?

完成した自分史を自分で読み返したり、友達に読ませて楽しませたりすることが目的ですか?

もし、完成させて楽しむことが目的であれば、短時間で作れる方法を選択しましょう

という話でした。

参考になれば幸いです。

一瞬の景色を理想的に取り込め

「撮影過程の楽しみ」と「理想的完成」のどちらを取るか

私は常々合成映像を使って映画を撮るといいですよということをお勧めしています。

もちろん合成映像ですから、

  • 不自然になりがちだったり
  • 「それは本来の映画作りではない」という批判も多い

という弱点はあります。

 

確かに、映画の醍醐味の一つは、

  • その場所で
  • 一種のタイミングを見計らって
  • 緊張感をもって演技をする
  • うまくいった時の喜びを味わう

というようなものもあります。

 

そのように「プロの現場を真似て楽しみたい」という人は、「合成映像で映画を作る」ということに魅力を感じないと思います。

 

ところが、私のように

  • 自分がイメージした場面を撮りたい
  • 自分で考えたストーリーを映像化したい

ということを優先した場合は、「プロのやり方」を真似すると、全くそれが実現に近づかないんです。

自然は撮影を待ってくれない

例えば、「夕日に映えるススキの野原」という、非常に綺麗な景色があると、その前に佇んでいるヒロインの映像を思い浮かべたりします。

映画を作ってない人は「そのススキの前に行って撮ればいいじゃないか」と思うでしょう。

でも、そううまくはいかないんです。

 

プロのスタッフや役者たちが現場でやっていることを真似しようと思っても、まず不可能なんです。

 

特に野外の撮影は時間との戦いです。

画面に映える「光の状態が良い時間帯」というのは、1日のうちでほんの30分ぐらいしかなかったりします。

特に、夕日のシーンでは、もっと短い時間しかチャンスがありません。

その時間に合わせて、本当に撮影ができるのかということです。

 

シャッターを切るだけで完了する写真とは違います。

動画の撮影には単純に手間が掛かってしまいます。

ワンカットだけなら、いい時間帯を見計らって、何度も本番撮影をした中から選ぶことも出来ますが、

  • 全体映像
  • 顔のアップ
  • 別角度から

というように、通常通りのカット割りをしたシーンの撮影を、アマチュアが数分で完了させるのはまず不可能です。

私は、もう30年以上も趣味で映画を撮っていますから、何度も挑戦してきましたけれども、なかなか思い通りにはいきません。

 

それでも、「その場で俳優を演技させて撮る」という、古来から伝わる映画の撮り方にこだわるべきなのか、「自分が思い描く映像を、合成でもいいから再現する」べきなのか、という選択をすることになるわけです。

 

「合成映像で自分のイメージを優先する」という選択

「合成映像が自然に見えるかどうか」は、ハードの課題や、個人の撮影技術合成技術の課題もあります。

少なくとも、ハード面では課題はクリアしていると考えます。

ほんの数年前に比べても、格段の進化を遂げています。

それなら、この「合成技術」を利用しない手はありません。

 

合成時術を利用すると、実際の撮影では再現出来ないような、「理想的なタイミングの映像」も作れるようになるんです。

 

例えば、ヒロインのセリフが終わると同時に、「丁度良い具合で風が吹いてきて、ススキの穂が揺れる」という映像は撮影できません。

実際にすすきの前で撮影した時には、そう都合良くはならないんです。

想定とは逆方向から風が吹いたり、風が強すぎて髪型が乱れてしまうでしょう。

 

合成映像であれば、

  • すすきが風で揺れている
  • 人物も髪の毛がいい具合に風で揺れる

という状態にできます。

 

あるいは海の岩場で肝心なこうセリフを言っている最中に、大きな波が叩きつけて波しぶきが上がると、それは邪魔なわけです。

ところが、合成映像を使えば、決めセリフが終わった直後に、波が岩にぶつかる、というような場面が作れます。

 

晴れた日に、雲の具合によって、急に日差しが陰ることがあります。

その映像も背景合成用にストックしておくと、役者の芝居に合わせて光の変化を演出として使えます

アニメーション作品的な、設計した通りの映像が作れるということです。

 

実際に現場で撮影しようとすれば、神頼みになります。

その偶然を待ちながらの撮影には膨大な時間が掛かりますから、深刻な見返りが発生します。

それは、

  • スケジュールの都合で、別のシーンをバッサリ削除しなければいけない
  • 全体スケジュールの大幅な遅れから、作品の製作自体が頓挫する

ということです。

 

これが、「本来特撮シーンでないにも関わらず、合成映像を使う事を推奨する理由」の一つです。

参考になれば幸いです。

無人カメラで舞台撮影できる?

舞台撮影の方法

舞台演劇は、複数のカメラでその舞台を同時に撮影した映像があると、非常に見やすい映像に仕上げることができます。

まずは、プロの業者に依頼して大金を使うのではなくて、劇団関係者が、ハンディカムのような民生機や、スマホのカメラなどを使って撮影をして、記録用・販売用の動画を作ってはどうでしょうか?

 

昔と違って、複数台のカメラはすぐに入手できると思います。

仲間内でビデオカメラを持っている人から借りれば、すぐに3台、4台は手に入るでしょう。

 

ところが、カメラが4台あっても、「撮影当日に、4人のカメラマンを用意できるか」と言うと、途端にハードルが上がると思います。

そこで、本番の開始前に録画を始めて、「無人の状態」で撮影した映像で、商品としての舞台映像にできないか、という発想が出てくると思います。

構図の問題は?

ここで予想される問題は、「構図がおかしくなること」です。

 

画面の中で、登場人物の配置によって、カメラの向きを変えて、バランスの良い映像にしようとします。

無人のカメラですから、当然、登場人物が片側に偏ったりとか、本来ならそこに空間があったらおかしい、というような映像になってしまうということは避けられません。

 

じゃあ、「構図的な問題があるので、無人の撮影はできないか」と言うと、それでも「舞台映像」は成り立ちます。

 

普段、私は、提供された「撮影済みの映像」を編集して「販売用の舞台映像」を作っています。

ある時、提供された映像は、「カメラが無人の状態で撮られた映像」でした。

カメラが据え置きで、一切動いてない状態です。

 

「登場人物の動きに合わせて、カメラの向きを変える」というようなことを一切していない映像ですから、やはり、構図的なバランスがおかしいものでした。

 

舞台の映像は、映画に比べて非常に「ライブ感」が強いものです。

「ライブ感を活かす」ということが最優先になります。

「構図的にちょっとバランスが悪い」ということよりも、「その瞬間、この俳優のリアクションが写っている、表情の変化が写っている」という方が、ずっと大事です。

 

映画であれば、「構図がおかしいからNG」となるかもしれません。

でも、演劇の場合は、「リアクション優先」です。

それが写ってさえいれば、観客はストレスなく、物語を追えることがわかりました。

 

実際のところ、映像を一時停止すると、「おかしな構図」ですが、流れで見ているとあまり気にならないんです。

 

さらに言うと、編集の段階で、多少画質が落ちることを覚悟の上であれば、映像をトリミングして、「構図のバランス」を整えることができます。

プロのカメラマンが構図を考慮しながら撮った映像に比べると、明らかに構図はおかしい筈ですが、出来上がった映像は、いつも通りの、「その劇団の舞台のイメージになるんだ」ということを再確認しました。

もちろん、無人カメラにすると弱点は色々とあります。

暗い場面でスポットライトが当たった時の、明るさの調整は、手動で行わないと必ず失敗します。

のっぺらぼうみたいに、顔だけ白くなってしまうんです。

これは、カメラの自動調整が追いつかないせいです。

そういう暗いシーンで、スポットライトが当たるシーンがある舞台であれば、無人のカメラで撮った映像は使えなくなります。

ですから、お勧めするのは、複数のカメラを使った場合、「メインになる正面から撮る映像」だけは、カメラマンがつきっきりで、明るさの調整だけ行うやり方をお勧めします。

もちろん、暗い場面でスポットライトが当たるような演出がないお芝居であれば、特に調整する必要はないかもしれません。

結論

舞台のお芝居の撮影は、複数台のカメラを使うと効果的です。

そして、スポットライトを使うような演出がない場合であれば、無人カメラの映像も使って、舞台映像が作れます。

参考になれば幸いです。

 

まさか「テレビCM」を手本にしてませんよね?

ビジネス動画の目的は2つ

ビジネスの中で、「動画」を使う目的・期待されるメリットは二つあります。

  • 動画活用でコストの削減
  • 動画活用で利益を生み出す

少なくとも、個人ビジネスや中小企業のビジネスにおいては、動画の活用でこのどちらかが達成されなければ、「その企画は失敗」ということです。

間違った行動の代表例

ビジネス用の動画を作る時に、多くの人がやってしまいがちな間違いは、「大手のテレビCM」を真似た映像を作ってしまうことです。

テレビCMのような広告というのは、「イメージ広告」の一種です。

イメージ広告は、その会社のイメージを植え付けるのが目的です。

  • 天気の良い日に楽しくみんなでピクニックをしている
  • そこで美味しく飲んでいるのがコカコーラ

というような CM よく見かけると思います

 

これはその会社が「これだけ活躍していますよ」とか「こういった形で皆さんの生活に浸透してますよ」というような「イメージを伝える広告」なんです。

もちろん、コンビニに行って、何か飲み物を買う時に、テレビCMで見慣れているコカコーラがあれば、それを買うということもあるでしょう。そういう、無意識の購買判断で売上が左右する商品を扱っている大企業には、ある程度有効な広告と言えます。

ところが、無名の会社がイメージ広告としての「テレビCM」を真似してしまうと何が起きるか。

 

何も起きません。

 

YouTubeの落とし穴

今は、テレビ放送用のCMのようにお金をかけずに、人にCMを見せる方法として、YouTubeを使うのが一般的です。

確かに、YouTubeを使うと、多く人の目に触れさせる可能性があります。

ところが、そこで流す広告が「イメージ広告」だった場合はどうなるか、ということは考える必要があります。

どこで、「その広告の効果を測定するか」という考え方を間違えると失敗してしまいます。

 

YouTubeは、何回再生されたかということが、容易に測定できます。

ですから、その「再生回数」によって、その動画の良し悪しを判断しよう、という考え方があるわけです。

これが大きな落とし穴です。

 

再生すること自体で広告収入を得ている、いわゆるYouTuberと呼ばれる人たちは、その再生回数が全てですから、なるべく多く再生されるような作りを研究していて、それに長けているわけです。

 

ところが企業がYouTubeでCMを再生させる場合は、「その再生回数にどれだけ意味があるのか」と言うと、非常に疑問なわけです。

「おもしろ動画」という失敗例

例えば、部品を作っているような工場があるとします。

従業員たちが作業服を着て、工場の中でダンスをしているような、いわゆる「おもしろ動画」を作って再生回数を伸ばす戦略をとることがあります。

実際にダンサーを雇うのではなくて、その従業員がダンスをしている面白さがあります。

映像のクオリティが高ければ、再生数はある程度伸びるでしょう。

けれども、それだけ多くの人に見られたということが、その企業にとってどれだけの宣伝効果があるのかというと、非常に疑問です。

 

例えば、精密なネジを作っている工場が、ダンスの「おもしろ動画」を作って知名度を上げたとします。

「まあ、とりあえず名前が売れたからいいじゃないか」というところで納得するんだと思うんですが、現実問題として、「ネジを発注する側」としては「おもしろ動画」を作っている会社だから信用できる、ということにはならないはずです。

まあ、「大金をかけてこんなCMを作っているくらいだから、経営的には余裕があるんだろう」というような判断にはなります。

しかし、「この従業員達に任せれば、安定した品質のネジが納品されるはずだ」というような根拠には全くならない。

「顧客が求めている情報」が何も入っていないCMを作って、YouTubeの再生回数を伸ばすだけのことです。

動画を見せてどういう行動を促すかの設計が大事

その動画を見る人は、ネジが欲しい人ではなくて、単に面白い動画を見て楽しむだけの人です。あなたの潜在的な顧客ではありません。

これは、せっかくお金をかけてCMを作っても、求める効果が全く出ない典型例です。

残念ながら、企業が動画を作る場合に、こういう失敗をすることが非常に多くあります。

それは、発信する側が「広告」について、あまりにも知らない、ということもあります。

また、動画を作る側は、見栄えのする「おもしろ動画」の方が、制作費を膨らませやすいので、「こういうCMを作ってはどうですか?面白いですよ?」という風に案内するんだと思います。

 

しかし現実的に、それのCMは全く機能しないので、制作費は全て無駄になってしまいます。

「動画をビジネスに活用しましょう」と言うと、こういう失敗が非常に多いということを注意していただいて、「より効果的な動画の使い方」を検討していただければと思います。

動画の弱点

情報の検索先に選ばれるYouTube

インターネットで情報を検索する時に、選択肢は主に三つあります。

YouTubeは、アップロードされた「動画の集積体」です。

その動画の情報を検索をして活用することは、完全に浸透しています。

例えば、パソコンソフトの使い方を知りたい時に、「説明書を見る」というのが昔のやり方でした。

インターネット上にある記事を探して読むのもよく使う手です。

 

ところが最近では、まず、YouTubeで「そのソフトを使っているところの動画を探す」という選択肢が上位に来ることが多い。

「百聞は一見しかず」といいますが、「見れば分かる」ということです。

「操作」などについては、やはり動画が役に立ちます。

私もよく活用しています。

課題は検索性

ところが、「動画」も万能ではなくて、弱点が色々とあります。

弱点の一つは、その動画の中身の検索性が悪い、ということです。

例えば、「このソフトの使い方を知りたい」と言った時に、その10分間の動画の中に、「自分が知りたい内容」というのが、入っているかどうかが、一見しても分からないわけです。

最後まで再生して、入ってないことが分かったりします。

あるいは、知りたいことが最後の方に出てきたりと、時間が無駄になるということがあります。

文章と写真を中心にした記事であれば、全体をざっとスクロールすることによって、必要なものがあるかないか、ある場合は、そこだけ「拾い読み」することが楽にできます。

そういう特徴の違いがありますから、調べ物をするときに、

  • 動画を使います
  • 動画は使いません

という人に分かれます。

それぞれのメディアには、一長一短があるということです。

ただ、これからインターネットで検索されるデータの中で、「動画の比率」はどんどん上がってきます。

我々も動画を使って発信しなければいけない、ということが増えてくると思います。

なんとかこの、「動画の弱点」を克服したものを作っていく必要があります。

具体的な解決策

ます、書籍の「目次」のように、動画の初めに「この動画ではこういうことを解説しています」ということを先に見せてしまいます。

それから、その項目が例えば5つあったとして、4番目の項目を見たいという人は、動画の途中から見やすくします。

今、どの項目の話をしているのかということが、画面を見て常にわかるような工夫をしておきます。

具体的には、画面の左上とか右上とかに、目次で出した項目を入れておきます。

「今この話をしてるから、この次だな」というようなことが、映像からもわかるようにする工夫をすることで、「必要な情報の検索性が悪い」という動画コンテンツの弱点を、ある程度、克服できるのではないかと思います。

動画コンテンツを作る上で参考になれば幸いです。

動画は短い方が良いと思ってませんか?

動画コンテンツによって目的は様々

私は普段動画コンテンツプロデューサーと名乗って、仕事の話を提案しています。

例えば、中小企業で様々な用途の「動画コンテンツを作りませんか?」という提案をするわけです。

その時に、「動画の適切な長さっていうのはどのくらいなんですかね?」と聞かれることがあります。

皆さんはどう思われるでしょうか?

 

例えば YouTube を例にとると、再生して5秒から10秒で、だんだんと脱落者が出てくるそうです。

つまり再生してすぐに、「これは自分が見たい動画じゃない」ということで、見るのやめるということです。

 

「長い動画は見ないよ」というような言い方をすることもあります。

ということは、動画はせいぜい30秒ぐらいにまとめる必要があるのでしょうか?

 

答えは、「動画コンテンツの適切な長さは、ものによる」ということです。

YouTube基準は危険

例えば、ユーチューバーのように、「小学生でもいいから、とにかく再生ボタンを押して、停止させずに見てくれさえすれば、目的は達成できる」というような、動画コンテンツもあります。

長く動画を見てくれるほど、「広告収入」が入るわけですから、できるだけ興味を引いて、長く見せることを目的とした映像の設計をして作っています。

 

ところが、「ビジネス動画」として考えると、全く目的が違うんですね。

例えば、あなたの会社で作っている商品の魅力を紹介するような、「動画コンテンツ」を作るとします。

その場合、「小学生受けする要素」を入れて、小学生にたくさん見てもらってもしょうがないんです。

 

その商品が必要な人、その商品を買ってよかったと思えるような人が見て、欲しくなるような動画にしないと意味がない。

再生離脱は悪いことではない

検索をした時に、その動画が引っかかったとします。

再生を始めて、「これは自分が求めているものではないな」と思って離脱していくのは、全く問題がないんです。

むしろこれは、これは「作り手」と「受け手」の両方にとって望ましい形です。

 

「これは、あなたにも意味があるかもしれませんよ」という疑いを残したまま、ずるずると見せるというのは、見る側としては時間を盗まれていることになります。

発信している側も、かえって評判を落とすことになるでしょう。

 

この商品が喜ばれている「証言」としての映像も見せつつ、解説をするとしたら、それは1分や2分では購入の決意をさせられるはずがないんです。

1時間ぐらい説明する必要があるかもしれません。

 

動画コンテンツは、「セールスマンの分身」

セールスマンが1時間かけて商談をするとしたら、やはり動画も、1時間ぐらい必要な可能性があるんです。

 

「そんな1時間もあるような長い動画を見ないよ」という言い方をする人がいます。

確かに「買う気がない人」は見ないでしょう。

 

でも、買うことを検討している人にとっては、短い動画でさらっと説明されても納得できないわけです。

納得してから買おうという人は、30分、1時間の動画は見ます。

 

ですから、

「動画コンテンツは、短ければ短い方がいいですよね?」というのは間違いだということです。

相手が気持ちを動かすのに必要な時間が適切な時間です。

それを踏まえて動画を作るということが大事です。

動画コンテンツの作り方

実際、動画を作るとき、作業の大半は「コピーライティング」の作業になります。

コピーライティングというのは、相手に行動を促すための文章です。

  • 「こういう問題を抱えてませんか?」
  • 「この商品・サービスを使うと解決できるかもしれませんよ?」
  • 「実際に商品を使っている人は、こういう風な意見を言ってます」

という、よくある、セールスの話の展開です。

 

これをまず、文章で適切に書く必要があります。

そして、それを元に、映像に変換していくのが、「動画コンテンツの作り方」です。

結論:動画の適切な長さとは?

簡単な説明で、「それ欲しい」「買おう」と、財布からお金を出してすぐ買うような商品であれば、長々と説明する必要はないので、短い動画コンテンツになります。

もっと値段が高くて、「じっくりと検討しないと答えがわからない」というものについては、当然、動画コンテンツの長さは長くなって、それが「適切な長さ」ということになります。

参考になれば幸いです。

新人営業マンが 活用できる動画

営業は対面が基本

対面でお客さんと話をして、何か情報交換をしながら、役に立てることを提案して、サービス商品を買ってもらう、契約してもらうのが営業マンの仕事です。

 

同じ商品を扱っていても、その営業の技術によって、売り上げは大きく違います。

「良いものだから売れる」という時代ではありません。

別に、「とにかく口が上手くなければダメ」というわけではありません。

 

しかし、売れるための

  • 話の持っていき方
  • 情報の伝え方相手の情報の聞き方

が存在するのは確かです。

割高な新人営業マンの教育期間

多くの場合、新人営業マンは、先輩に付いて回って、それを真似をする形で身に付けていくものです。

しかし、その「教育期間」は、新人営業マンが「何も売り上げを上げられない期間」です。

会社としては、その期間をなるべく短くしたい。

一人で営業に行って、一定の契約を取ってくる存在になってほしいわけです。

 

動画動画を使って効果的な営業活動の実例

升田企画では、過去に、「営業用の動画」を作ったことがあります。

その会社で、一番商品について詳しくて、お客さんに説明ができるのは社長だったわけです。

社長が行って話をすると、お客さんは納得してくれる。

ところが、他の営業マンが行くと、そこまでの知識量がないので、うまく説明ができない。

そこで、「動画で説明できる部分」は動画で見せてしまう。

繰り返し、毎回毎回、新規のお客さんに説明する部分があるわけです。

その部分は、「わかりやすい動画」にして、その場でパソコンなり、タブレットで見せて、その「補足」を営業マンがする、という形にできないか、というのがオーダーでした。

営業トークを補う動画

営業の会話というのは、全て機械的に話が進むわけではありません。

ほとんど雑談のような会話しかしなくても、営業が成り立つ人もいます。

新人営業マンは、概ね「営業トーク」がうまくできません。

忙しい相手も、それでちょっとイライラしてしまうこともあり得ます。

効果的な「営業のトーク」をあらかじめ分析して、それに合わせた動画を活用すると有効です。

例えば、約束の時間に営業に行って、

  • 「説明を動画にまとめてきたので、まずこれをご覧ください」
  • 「3分の動画になってます」

というような形で動画を見てもらう。

そして、パンフレットを使ったり、色々質問をするなりして、会話をして、「こういう話になった場合は、次にこの動画を見せる」「ならなかった場合は、別のこの動画を見せる」というような計画をはじめから立てておくわけです。

 

そうすると、営業トークの技術がまだ拙かったとしても、必要な情報を相手に伝えられることになります。

その動画を見て、「この動画を上司にも見せたい」と言われた場合は、あらかじめ用意しておいた URL を教えることもできます。

 

「営業活動が動画ですべて済む」という意味ではありませんが、効果的な説明のために活用して、より効率的な営業をすることは出来ます。

特に、新人営業マンは、この動画を使うことによって、早い時点で単独の営業活動ができるようになるのではないかと思います。

 

具体的に「営業動画を作りたい」という方はご連絡ください。

参考になれば幸いです。